終戦から62年目。
おじいちゃんが今の私よりもずっと若かった頃の写真がある。
どういう状況で撮られたものかはわからないけど、国家に命を尽くせと教育されていた人々とは思えないくらい、のどかな写真だ。
一方で、戦地へ赴く前に彼が残した遺書は、雰囲気が全く違う。結婚して間もない妻へ、小さな子供へ、まだ見ぬおなかの子供へ、そして両親、兄弟へ。その文章の中に泣き言はなく、感謝と、身辺整理のお願いと、激励の言葉が筆文字でびっしりと書かれていた。そして、お国のために戦えるのは喜ばしいことだと、自分に言い聞かせるような一文。
眼鏡をかけて、タバコやラケットを手にしていちいちポーズをとってるのがおじいちゃん。その血はしっかり私に引き継がれている・・・
戦いのない世界、そんなものは夢物語なのだろうか。